Sample Ratio Mismatch(SRM)とは?A/Bテストの比率不一致を診断する
A/Bテストでは、訴求文や導線、ボタン、価格表示、レイアウトなど、目に見える差分に意識が向きやすくなります。しかし、実際に結果の信頼性を左右するのは、変えた要素そのものよりも、その比較が本当に成立しているかどうかです。どれほど魅力的な仮説を立てても、どれほど洗練された指標を使っても、比較対象となる群が設計どおりに割り付けられ、同じ前提で観測されていなければ、そこから導かれる結論は簡単にゆがみます。A/Bテストは差を測る方法である以前に、差を測ってよい状態を維持する方法でもあります。
その前提のゆらぎを比較的早い段階で知らせてくれるのが、Sample Ratio Mismatchです。日本語では一般にサンプル比率不一致と呼ばれ、予定していた割付比率と、実際に観測されたサンプル比率のあいだに、偶然だけでは説明しにくいずれがある状態を指します。見た目には単なる人数差に見えることもありますが、その背景には無作為割付の崩れ、識別子の不安定さ、露出イベントの欠損、分析抽出条件のねじれなど、実験基盤に関わる重要な問題が潜んでいることがあります。
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