FigmaコミュニティのおすすめUIキット15選|特徴・違い・向いている案件を比較
Figmaコミュニティには、ボタン、入力欄、カード、ナビゲーションなどをまとめた小規模なUIキットから、配色、文字、余白、設計トークン、画面パターン、実装部品まで整理された大規模なデザインシステムまで、多数の設計資源が公開されています。UIキットを適切に利用すれば、すべての部品を一から作る必要がなくなり、画面設計、試作品作成、関係者との確認、開発者への引き渡しを効率化できます。
ただし、収録部品の数や見た目の好みだけで選ぶと、案件に必要な状態が不足している、実装ライブラリと対応していない、独自ブランドへ変更しにくい、更新方法が分からないといった問題が発生します。特に長期運用する製品では、初期の制作速度だけでなく、部品の再利用性、状態の網羅性、設計と実装の対応、公式資料の充実度まで確認する必要があります。
本記事では、公式資料または提供元の案内を確認できる代表的なUIキットを15種類取り上げます。順位だけを付けるのではなく、「特徴」「向いている案件」「他UIキットとの違い」を比較表で整理し、導入方法や注意点まで詳しく解説します。UIキットの公開範囲や利用できる部品は更新される可能性があるため、実際に採用する際は各提供元の最新資料も確認してください。
1. Material 3 Design Kit
Material 3 Design Kitは、GoogleのMaterial Design 3に基づいて画面を設計するためのFigma用UIキットです。公式資料では、変更可能なスタイル、接続された部品、画面設計に利用できる構築済みの要素が提供されており、Material 3の設計規則をFigma上で確認しながら作業できます。
1.1 Material 3 Design Kitの特徴
Material 3 Design Kitには、ボタン、入力欄、カード、選択部品、ナビゲーション、通知、一覧項目など、一般的なWebサービスやスマートフォンアプリで必要になる部品が幅広く用意されています。完成した画面を複製するだけの素材ではなく、部品の状態、配色の役割、形状、文字階層を確認しながら、自社製品向けに調整できる点が大きな特徴です。
特に、主要色、背景色、文字色、警告色などを役割別に管理しやすいため、明るい表示と暗い表示を切り替える製品や、複数ブランドへ展開する製品にも向いています。標準の紫系配色をそのまま使う必要はなく、色の役割を維持しながらブランド色へ置き換えることで、Material 3の操作性と独自の視覚表現を両立できます。
| 特徴の観点 | 内容 | 実務上の利点 |
|---|---|---|
| 収録部品 | 一般的なアプリ部品を幅広く収録 | 主要画面を短期間で試作しやすい |
| 配色管理 | 色を役割別に整理しやすい | ブランド変更や暗い表示へ対応しやすい |
| 状態表現 | 選択、無効、押下などを確認できる | 実装時の状態不足を減らしやすい |
| 対応範囲 | スマートフォンとWebの両方に利用可能 | 複数端末の設計規則をそろえやすい |
1.2 Material 3 Design Kitが向いている案件
Material 3 Design Kitは、Androidアプリ、予約サービス、配達サービス、会員向けアプリ、電子商取引、教育アプリなど、一般利用者がスマートフォンで繰り返し操作する製品に向いています。Googleの設計規則に近い操作を利用できるため、初めて使う利用者にもボタンや入力欄の役割が伝わりやすくなります。
一方、数百件の情報を一画面へ表示する業務管理システムでは、標準の余白や部品寸法が大きく感じられる場合があります。高密度な表や検索条件を扱う案件では、文字サイズ、行の高さ、余白を調整し、情報量と押しやすさのバランスを検証する必要があります。
| 案件の種類 | 適合度 | 適している理由 |
|---|---|---|
| Androidアプリ | 非常に高い | Android利用者が理解しやすい操作規則を使える |
| スマートフォン向けWebサービス | 高い | 画面幅に応じた部品構成を作りやすい |
| 予約・注文サービス | 高い | 入力、選択、確認に必要な部品が多い |
| 高密度な業務管理画面 | 中程度 | 標準余白を調整する必要がある |
| 宣伝中心の特設サイト | 低め | 部品中心のため、独自演出は別途必要になる |
1.3 Material 3 Design Kitと他UIキットの違い
Apple Design ResourcesがApple端末固有の操作を重視するのに対し、Material 3はAndroidを中心としながら、Webや複数端末へ展開しやすい構造を持っています。Fluent 2やCarbonと比較すると、一般利用者向けのスマートフォン製品で使いやすく、感情的な色や形状の表現を取り入れやすい点が特徴です。
Flowbiteと比べると、Material 3は設計思想や操作規則が詳しく整理されています。一方、Tailwind CSSによるWeb実装を最優先する案件では、Flowbiteのほうが設計値と実装値を合わせやすい場合があります。対象端末と実装技術のどちらを優先するかによって選択が変わります。
| 比較対象 | Material 3との主な違い | 選択基準 |
|---|---|---|
| Apple Design Resources | Apple端末固有の部品と操作を重視 | iPhone専用ならApple、複数環境ならMaterial 3 |
| Fluent 2 | Microsoft系業務製品との連携が強い | 一般利用者向けならMaterial 3 |
| Carbon | 高密度な企業向け画面に強い | スマートフォン中心ならMaterial 3 |
| Flowbite | Tailwind CSSとの実装連携が強い | 実装技術を優先するならFlowbite |
| Cloudscape | クラウド管理画面に適している | 消費者向けアプリならMaterial 3 |
1.4 Material 3 Design Kitの導入方法
最初に、FigmaコミュニティまたはMaterial Designの公式資料から対象キットを複製し、色、文字、形状、余白に関する変数を確認します。最初からすべての部品を自社色へ変更するのではなく、主要操作、背景、文字、警告などの役割を整理してから置き換えると、画面ごとの配色差を減らせます。
次に、主要な一画面を作り、ボタン、入力欄、カード、ナビゲーションが実装環境で再現できるかを開発者と確認します。Figma上では使える状態でも、採用する実装ライブラリに同じ設定が存在しない場合があるため、全画面を作る前に対応関係を検証することが重要です。
実装例:配色変数をCSSへ対応させる
:root {
--color-primary: #6750a4;
--color-on-primary: #ffffff;
--color-surface: #fffbfe;
--color-on-surface: #1c1b1f;
--color-error: #b3261e;
}
.primary-button {
color: var(--color-on-primary);
background-color: var(--color-primary);
}
.page-surface {
color: var(--color-on-surface);
background-color: var(--color-surface);
}
1.5 Material 3 Design Kit導入時の注意点
元の部品を分解して図形として編集すると、状態切り替え、寸法変更、部品更新などの機能が失われます。可能な限り用意された設定項目を使い、標準構造では対応できない場合だけ独自部品として複製します。
また、Material 3を使うことと、Google製品と同じ見た目にすることは同じではありません。配色、文章、画像、角の形状、情報構成を自社向けに調整しながら、操作の分かりやすさとアクセシビリティを維持することが重要です。
2. Apple Design Resources
Apple Design Resourcesは、AppleがiPhone、iPad、Mac、Apple Watch、Apple Vision Proなどの画面を正確に設計するために提供している公式資源です。Figma用UIキット、アイコン制作資料、配色資料、端末枠などが提供されており、対象環境に合った部品を確認できます。
2.1 Apple Design Resourcesの特徴
Apple Design Resourcesの最大の特徴は、Apple自身が提供している公式資料であることです。画面上部の操作欄、一覧項目、入力欄、選択部品、シート、キーボード、端末枠など、Apple端末で使われる部品を推測ではなく公式資料に基づいて配置できます。
iPhone向けの画面だけでなく、iPad、Mac、Apple Watch、Apple Vision Proなど、環境別の資料が整理されています。そのため、スマートフォン画面を単純に拡大してタブレット版を作るのではなく、端末の広さや操作方法に合わせて画面構成を再設計できます。
| 特徴の観点 | 内容 | 実務上の利点 |
|---|---|---|
| 公開主体 | Appleによる公式資源 | 寸法や部品を推測せずに設計できる |
| 対象環境 | Appleの複数端末に対応 | 端末別の画面を作り分けやすい |
| 標準操作 | Apple利用者が慣れた操作を再現 | 学習負担を減らしやすい |
| 制作資料 | アイコン、端末枠、配色資料を含む | 提案資料や掲載画像にも活用できる |
2.2 Apple Design Resourcesが向いている案件
iPhone、iPad、Macなどを対象とするネイティブアプリに最も向いています。健康管理、金融、写真、動画、予定管理、業務支援など、Apple端末の標準操作や端末機能を利用する製品では、公式部品を基準にすることで利用者の予想と実際の動作を一致させやすくなります。
一方、AndroidとiPhoneの両方へ同一の見た目を提供したい案件では、Apple用部品をすべての環境へ使うと、Android利用者にとって不自然な操作になる可能性があります。共通ブランドを保ちながら、戻る、選択、共有などの操作だけは端末ごとに適した表現へ変える設計が必要です。
| 案件の種類 | 適合度 | 適している理由 |
|---|---|---|
| iPhone専用アプリ | 非常に高い | 標準部品と操作を正確に確認できる |
| iPad業務アプリ | 非常に高い | 広い画面向けの構成を検討しやすい |
| Mac向けアプリ | 高い | デスクトップ固有の操作へ対応できる |
| 複数端末対応アプリ | 高い | 端末別の違いを整理しやすい |
| Android専用アプリ | 低い | Android利用者の操作習慣と異なる |
2.3 Apple Design Resourcesと他UIキットの違い
Material 3が複数環境へ応用しやすい公開デザインシステムであるのに対し、Apple Design ResourcesはApple端末における正確な操作と外観を重視しています。独自ブランドへの変更範囲はありますが、戻る、選択、権限、共有などの標準操作を変更しすぎないことが重要です。
Fluent 2やCarbonと比較すると、Apple Design Resourcesは一般的な業務管理画面より、端末固有の体験を設計する目的に適しています。大量の表や複雑な絞り込みを作る場合は、Appleの資料だけではなく、業務画面向けの情報設計も組み合わせる必要があります。
| 比較対象 | Apple Design Resourcesとの主な違い | 選択基準 |
|---|---|---|
| Material 3 | Androidと複数環境への展開がしやすい | Apple専用ならApple公式資源 |
| Fluent 2 | Microsoft製品との連携を重視 | Windows業務環境ならFluent 2 |
| Carbon | 高密度な企業向け画面に強い | Apple端末の標準性ならApple |
| Flowbite | WebとTailwind CSSの連携に強い | ネイティブアプリならApple |
| Amplify UI Kit | FigmaからReact生成を重視 | Apple固有体験ならApple |
2.4 Apple Design Resourcesの導入方法
対象となる端末と基本ソフトの版を決め、Appleの公式資料から対応するFigma用UIキットを取得します。iPhone、iPad、Macなどの資料を一度に有効にすると部品検索が複雑になるため、案件に必要な環境だけを利用する方法が適しています。
主要画面を作る際は、標準部品と独自部品を明確に分けます。標準部品は可能な限り公式構造を維持し、ブランド表現は配色、画像、文章、情報構成で加えると、Apple端末らしい操作性を保ちながら独自性を出せます。
2.5 Apple Design Resources導入時の注意点
AppleのUIキットは基本ソフトの更新に合わせて変更されるため、古い版のファイルを長期間使い続けると、現在の標準画面と一致しなくなる可能性があります。案件開始時だけでなく、開発開始前や公開前にも対象版を確認する必要があります。
また、Appleの画面を外見だけ再現しても、実際の動作が標準操作と異なれば利用者は混乱します。戻る操作、画面の閉じ方、シートの動き、選択結果など、実装上の挙動も開発者と共有してください。
3. Fluent 2 UI Kits
Fluent 2 UI Kitsは、Microsoftの製品や関連サービスと一貫した画面を設計するためのFigma用UIキットです。Microsoftの公式資料では、Figma内の設計資源が実装用の部品ライブラリへ対応し、設計から開発への引き渡しを円滑にすることが説明されています。
3.1 Fluent 2 UI Kitsの特徴
Fluent 2には、ボタン、入力欄、選択部品、通知、カード、ナビゲーション、業務画面向けの操作部品などが用意されています。Microsoft系製品に近い視覚表現を利用できるだけでなく、設計部品と開発部品の名称や設定を合わせやすい点が特徴です。
設計者と開発者が同じ部品体系を参照することで、画面画像だけを見ながら開発者が独自に部品を作り直す必要を減らせます。特に複数の設計者や開発者が参加する業務製品では、名称と状態を共通化できることが大きな利点になります。
| 特徴の観点 | 内容 | 実務上の利点 |
|---|---|---|
| 実装連携 | 設計資源が実装部品へ対応 | 引き渡し時の解釈差を減らせる |
| 業務部品 | 入力、通知、一覧操作が充実 | 社内システムを作りやすい |
| Microsoftとの親和性 | Microsoft製品に近い操作規則 | 既存利用者が操作を理解しやすい |
| 複数環境 | Webや複数のMicrosoft環境を想定 | 製品間の一貫性を保ちやすい |
3.2 Fluent 2 UI Kitsが向いている案件
Microsoft 365と連携する社内システム、Windows向け製品、Teams関連機能、文書管理、承認システム、顧客管理などに向いています。利用者が日常的にMicrosoft製品を使用している場合、既存の操作習慣を活かした画面を構築できます。
一般消費者向けの娯楽アプリや、画像を大きく見せる宣伝サイトでは、Fluent 2の業務的な印象が強くなる可能性があります。その場合は、共通操作だけをFluent 2に合わせ、視覚表現やコンテンツ部分には独自の設計を加えます。
| 案件の種類 | 適合度 | 適している理由 |
|---|---|---|
| Microsoft 365連携 | 非常に高い | 既存製品と操作を統一しやすい |
| Windows向け業務アプリ | 非常に高い | 利用者の操作習慣を活用できる |
| 社内管理システム | 高い | 入力と情報管理の部品が使いやすい |
| 一般消費者向けアプリ | 中程度 | 独自の視覚表現を追加する必要がある |
| 宣伝用特設サイト | 低め | 業務用部品が中心になる |
3.3 Fluent 2 UI Kitsと他UIキットの違い
Material 3が一般利用者向けスマートフォン製品に強いのに対し、Fluent 2はMicrosoft環境と業務操作の一貫性を作りやすい点が特徴です。CarbonやCloudscapeと同じく業務画面へ利用できますが、Microsoft製品との親和性を重視する場合はFluent 2が有力です。
Atlassian Design Systemと比較すると、Fluent 2はMicrosoft製品全体の視覚言語を基準とし、Atlassianは課題管理や共同作業の流れに強みがあります。利用者が普段使っている製品環境と、実装予定の部品ライブラリを基準に選びます。
| 比較対象 | Fluent 2との主な違い | 選択基準 |
|---|---|---|
| Material 3 | スマートフォン一般利用者向けに強い | Microsoft業務環境ならFluent 2 |
| Carbon | IBM系の高密度な企業画面に強い | Microsoftとの連携ならFluent 2 |
| Atlassian | 課題管理や共同作業に強い | Microsoft製品との統一ならFluent 2 |
| Cloudscape | クラウド管理と技術画面に強い | 一般業務ならFluent 2 |
| Flowbite | Tailwind CSSによるWeb実装に強い | Microsoft部品を使うならFluent 2 |
3.4 Fluent 2 UI Kitsの導入方法
対象となる実装環境を確認してから、対応するFigma用UIキットを有効にします。Fluentという名称の資料には複数の環境や版があるため、Web、Windows、モバイルなど、実際に開発する環境と一致しているかを確認してください。
画面を作成するときは、Figma上の部品名と実装側の部品名をできる限りそろえます。独自部品を追加する場合は、既存部品との違い、必要な状態、入力値を記録し、標準部品と誤認されない名称を付けます。
実装例:設計部品とReact部品の名称をそろえる
type NoticeProps = {
title: string;
message: string;
actionLabel?: string;
};
export function Notice({
title,
message,
actionLabel
}: NoticeProps) {
return (
<section aria-labelledby="notice-title">
<h2 id="notice-title">{title}</h2>
<p>{message}</p>
{actionLabel && (
<button type="button">
{actionLabel}
</button>
)}
</section>
);
}
3.5 Fluent 2 UI Kits導入時の注意点
Figma上で利用できる設定と、採用する実装ライブラリの設定が完全に一致するとは限りません。部品の外観だけで判断せず、寸法、状態、画面幅への対応、キーボード操作を主要画面で確認します。
また、Microsoft製品と似た見た目を作ることだけを目的にすると、自社製品の情報構造やブランドが弱くなります。標準操作を活用しながら、文章、情報の優先順位、ブランド色を自社利用者に合わせて調整する必要があります。
4. Atlassian Design System
Atlassian Design Systemは、JiraやConfluenceのような共同作業、課題管理、情報共有を支える製品の設計に利用されるデザインシステムです。公式Figmaライブラリは、開発者が利用するReact部品との対応を重視しており、設計と実装の引き渡しを簡略化する方針が示されています。
4.1 Atlassian Design Systemの特徴
Atlassian Design Systemは、単純な部品集ではなく、配色、文字、余白、アイコン、部品、画面パターンを含む大規模な設計体系です。課題の状態、担当者、期限、優先度、コメントなど、多数の情報を一画面で扱う製品を設計しやすい点が特徴です。
設計部品とReact部品の対応が重視されているため、設計者が独自の見た目を作り、開発者が似た部品を探すという非効率を減らせます。長期運用される大規模製品で、複数職種が同じ規則を共有する場合に適しています。
| 特徴の観点 | 内容 | 実務上の利点 |
|---|---|---|
| 共同作業向け | 状態、担当者、期限などを整理しやすい | 課題管理画面を作りやすい |
| 実装対応 | React部品との対応を重視 | 設計と開発の差を減らせる |
| 大規模運用 | 基礎と部品を分けて管理 | 複数チームで利用しやすい |
| 情報密度 | 多数の情報を階層化しやすい | 業務画面の一覧性を保ちやすい |
4.2 Atlassian Design Systemが向いている案件
課題管理、進行管理、文書共有、共同編集、承認作業、社内問い合わせ、開発工程管理などに向いています。利用者が毎日長時間操作し、複数の状態や担当者を確認する製品では、Atlassianの情報設計が参考になります。
小規模な宣伝サイトや単純な問い合わせ画面で全面採用すると、必要以上に部品や規則が増える可能性があります。将来的に機能が増える製品や、複数のチームが継続的に改善する案件で特に効果を発揮します。
| 案件の種類 | 適合度 | 適している理由 |
|---|---|---|
| 課題管理システム | 非常に高い | 状態や担当者を整理しやすい |
| 文書共同編集 | 高い | 共同作業の操作を設計しやすい |
| 社内承認システム | 高い | 進行状態と履歴を表示しやすい |
| 小規模な入力画面 | 中程度 | 必要な部品だけを選ぶ必要がある |
| 宣伝用サイト | 低い | 製品操作向けの体系が中心になる |
4.3 Atlassian Design Systemと他UIキットの違い
Fluent 2がMicrosoft製品との一貫性を重視するのに対し、Atlassian Design Systemは共同作業、課題、状態、履歴の扱いに強みがあります。PrimerやPajamasも開発者向け製品に適していますが、Atlassianは非開発者を含む幅広い共同作業製品へ応用しやすい点が異なります。
Carbonと比較すると、Atlassianは作業の流れや共同作業を見せる画面に向いており、Carbonは分析や企業向けの高密度な情報表示に強みがあります。主要な利用目的が「共同で作業を進めること」なのか、「大量の情報を正確に管理すること」なのかで判断します。
| 比較対象 | Atlassianとの主な違い | 選択基準 |
|---|---|---|
| Fluent 2 | Microsoft製品との連携を重視 | 共同作業中心ならAtlassian |
| Primer | 開発者向け製品に強い | 幅広い職種ならAtlassian |
| Pajamas | 開発工程管理に強い | 一般的な課題管理ならAtlassian |
| Carbon | 分析と高密度情報に強い | 作業の流れならAtlassian |
| Cloudscape | 技術管理画面に強い | チーム共同作業ならAtlassian |
4.4 Atlassian Design Systemの導入方法
最初に基礎ライブラリ、部品ライブラリ、アイコンなど、案件に必要な資源だけを有効にします。すべてを一度に追加すると部品検索が複雑になるため、主要画面を作りながら必要なライブラリを追加する方法が適しています。
課題一覧、詳細、作成画面など、製品の中心となる利用経路を一つ作り、状態表示、担当者、期限、コメントの見え方を確認します。部品の見た目だけでなく、情報をどの順番で見せるかを自社業務に合わせて調整します。
4.5 Atlassian Design System導入時の注意点
Figmaコミュニティ上には旧版や支援終了となったAtlassian関連資料が残る可能性があります。公式のFigmaライブラリ案内を起点とし、ファイル内の更新情報や非推奨表示を確認してください。
また、Jiraと同じ画面を再現することが目的ではありません。対象業務に不要な状態や項目を削除し、利用者が本当に確認する情報を優先して配置する必要があります。
5. Carbon Design System
Carbon Design Systemは、IBMが製品やデジタル体験のために公開しているオープンソースのデザインシステムです。Figma用キットには、主要な部品、共通スタイル、設計資源が含まれ、外部利用者向けの導入手順も用意されています。
5.1 Carbon Design Systemの特徴
Carbonは、情報量の多い企業向け画面を整然と構成しやすいUIキットです。表、入力欄、通知、選択部品、画面構造などが整理され、分析、設定、監視、業務処理に必要な画面を一貫した規則で構築できます。
Figmaの設計資源だけでなく、実装部品、利用指針、アクセシビリティの考え方が用意されています。画面の外観をそろえるだけでなく、設計者と開発者が部品の利用条件を共有できる点が大きな特徴です。
| 特徴の観点 | 内容 | 実務上の利点 |
|---|---|---|
| 高密度表示 | 多数の情報を整理しやすい | 分析画面や管理画面に向く |
| 公開デザインシステム | 設計と実装の資料がある | 長期運用しやすい |
| アクセシビリティ | 利用しやすさを重視 | 企業製品の品質を保ちやすい |
| 外部利用者向け資源 | 役割別の導入案内がある | IBM外のチームも利用しやすい |
5.2 Carbon Design Systemが向いている案件
分析画面、企業向け管理システム、監視画面、データ管理、技術者向け製品などに向いています。多数の項目を一画面へ表示しながら、見出し、操作、状態を明確に区別したい案件で効果を発揮します。
一般利用者向けの簡単な予約アプリでは、標準の構造が堅く見えたり、部品数が多すぎたりする可能性があります。その場合は、Carbonを全面採用せず、情報階層や状態表示の参考として一部を利用する方法があります。
| 案件の種類 | 適合度 | 適している理由 |
|---|---|---|
| データ分析画面 | 非常に高い | 情報量の多い画面を整理しやすい |
| 企業向け管理システム | 非常に高い | 長期運用向けの規則が充実している |
| 監視・設定画面 | 高い | 状態と操作を明確に分けやすい |
| 一般利用者向け予約アプリ | 中程度 | 部品と余白の調整が必要 |
| 宣伝用サイト | 低め | 製品画面向けの構造が中心になる |
5.3 Carbon Design Systemと他UIキットの違い
Material 3と比較すると、Carbonはスマートフォンの親しみやすい表現より、正確な情報表示と企業向け操作を重視しています。Cloudscapeと似た用途もありますが、Cloudscapeはクラウドや技術管理の画面構造に特化した部品が多く、Carbonはより広い企業製品へ応用できます。
Fluent 2との違いは、Microsoft製品との親和性ではなく、IBMの設計言語を基礎とした独立した企業向け体系であることです。既存の業務環境との一貫性を優先するならFluent 2、独自の企業製品を体系化するならCarbonが候補になります。
| 比較対象 | Carbonとの主な違い | 選択基準 |
|---|---|---|
| Material 3 | 消費者向けスマートフォンに強い | 高密度業務画面ならCarbon |
| Fluent 2 | Microsoft環境との親和性が高い | 独立した企業製品ならCarbon |
| Cloudscape | クラウド管理に特化 | 幅広い企業業務ならCarbon |
| Atlassian | 共同作業の流れに強い | 分析と情報管理ならCarbon |
| Primer | 開発者向け製品に強い | 一般企業製品ならCarbon |
5.4 Carbon Design Systemの導入方法
外部利用者は、Carbonの外部利用者向け案内からFigmaキットを取得し、基礎スタイルと主要部品を確認します。内部利用者向け資料と外部利用者向け資料が分かれているため、自分の立場に合った手順を選ぶ必要があります。
最初に一覧、詳細、入力の三画面程度を作り、標準の情報密度が対象利用者に適しているかを確認します。文字、行の高さ、余白を変更する場合は、個別画面ではなく設計トークンとして管理します。
5.5 Carbon Design System導入時の注意点
Carbonの部品を大きく変更しすぎると、公式実装部品との対応関係が失われます。独自の見た目が必要な場合も、構造や状態を維持しながら、配色と文字を中心に変更する方法が安全です。
また、Figmaライブラリの更新を無条件で適用すると、進行中の画面へ影響が出る可能性があります。検証用ファイルで変更内容を確認し、影響範囲を把握してから本番の設計ファイルへ反映します。
6. Cloudscape Design System
Cloudscape Design Systemは、AWSのWebアプリケーションで利用されている公開デザインシステムです。公式のFigmaライブラリには、利用しやすい管理画面を作るための部品と共通スタイルが含まれ、ライブラリまたは部品見本として利用できます。
6.1 Cloudscape Design Systemの特徴
Cloudscapeは、クラウド管理、設定、監視、技術的な操作を行うWebアプリケーションに必要な部品を豊富に備えています。表、絞り込み、画面構造、横から開く領域、通知、グラフなど、一般的なWebサイトより複雑な操作を扱いやすい点が特徴です。
また、画面構造そのものを提供する部品があり、折りたたみ式の横ナビゲーション、道具領域、詳細領域などを一貫して配置できます。多数の機能を持つ管理画面でも、画面ごとに異なるナビゲーションを作る問題を減らせます。
| 特徴の観点 | 内容 | 実務上の利点 |
|---|---|---|
| 技術管理向け | クラウドや設定画面に必要な部品が多い | 技術製品を短期間で設計できる |
| 画面構造 | 横ナビゲーションや詳細領域を提供 | 複雑な画面を統一しやすい |
| 表と絞り込み | 大量データの操作に対応しやすい | 管理画面の作業効率を高めやすい |
| React連携 | 実装用部品が用意されている | 設計と開発を合わせやすい |
6.2 Cloudscape Design Systemが向いている案件
クラウド資源管理、サーバー設定、監視、利用者権限、技術者向け管理画面、人工知能機能の管理などに向いています。設定項目や状態が多く、誤操作を防ぎながら正確に操作する必要がある製品で有効です。
一般消費者向けの買い物アプリや娯楽サービスでは、技術管理画面の印象が強くなりすぎる場合があります。情報が少ない画面へそのまま適用するのではなく、対象業務が本当に複雑かを確認して採用します。
| 案件の種類 | 適合度 | 適している理由 |
|---|---|---|
| クラウド管理画面 | 非常に高い | 設定と状態管理の部品が充実している |
| 監視・運用画面 | 非常に高い | 表、通知、グラフを組み合わせやすい |
| 技術者向け製品 | 高い | 専門情報を階層化しやすい |
| 一般業務システム | 中程度 | 技術的な印象を調整する必要がある |
| 消費者向けアプリ | 低め | 操作構造が複雑になりやすい |
6.3 Cloudscape Design Systemと他UIキットの違い
Carbonが幅広い企業向け製品に利用できるのに対し、Cloudscapeはクラウド、技術管理、運用画面へより特化しています。表や絞り込みだけでなく、複数の補助領域を持つ画面構造を作りやすい点が特徴です。
Fluent 2と比較すると、Microsoft製品らしい見た目より、技術作業を安全に完了することを重視しています。開発者や運用担当者が主な利用者であればCloudscape、一般社員が主な利用者であればFluent 2のほうが導入しやすい場合があります。
| 比較対象 | Cloudscapeとの主な違い | 選択基準 |
|---|---|---|
| Carbon | 幅広い企業製品に対応 | クラウド特化ならCloudscape |
| Fluent 2 | Microsoft業務環境に強い | 技術運用ならCloudscape |
| Primer | 開発共同作業に強い | インフラ管理ならCloudscape |
| Atlassian | 課題と共同作業に強い | 資源設定ならCloudscape |
| Material 3 | 一般利用者向けに強い | 技術者向けならCloudscape |
6.4 Cloudscape Design Systemの導入方法
Figmaライブラリをチームライブラリとして公開する方法と、必要な部品だけを複製する方法があります。長期製品ではライブラリとして利用し、短期の提案や検証では部品見本として使うと管理しやすくなります。
最初に、一覧と詳細を同時に操作する主要画面を作り、横ナビゲーション、絞り込み、表、詳細領域が対象業務に合うかを確認します。不要な領域をすべて表示すると画面が複雑になるため、利用頻度に応じて表示を整理します。
6.5 Cloudscape Design System導入時の注意点
AWSと同じ見た目を作ることだけを目的にしないことが重要です。利用者が扱う情報、作業順序、専門知識を確認し、自社業務に不要な操作や領域は削除します。
また、表へ多くの列を追加するだけでは使いやすい管理画面になりません。主要列を固定し、補助情報を詳細へ移し、利用者が絞り込み条件を保存できるようにするなど、実際の作業に合わせた調整が必要です。
7. Primer
Primerは、GitHubの製品画面やブランド体験を支えるデザインシステムです。公開されているFigmaライブラリには、UI部品、設計トークン、アイコンなどが含まれ、開発用のPrimer部品と対応する設計資源を確認できます。
7.1 Primerの特徴
Primerは、開発者向け製品で頻繁に扱われる状態、履歴、差分、通知、コード、権限などの情報を整理しやすいUIキットです。文字情報が多い画面でも、見出し、補助情報、状態、操作を区別しながら表示できます。
GitHubで使用されるアイコン群であるOcticonsも体系の一部として提供されています。部品と同じ視覚規則のアイコンを利用できるため、画面ごとに線の太さや形状が変わる問題を減らせます。
| 特徴の観点 | 内容 | 実務上の利点 |
|---|---|---|
| 開発者向け | コード、履歴、状態を扱いやすい | 技術製品を設計しやすい |
| 公開ライブラリ | Figmaコミュニティから利用可能 | 学習や試作に使いやすい |
| 実装対応 | Primerの実装部品と対応 | 開発者へ引き渡しやすい |
| アイコン | Octiconsを利用可能 | 画面内の視覚表現を統一できる |
7.2 Primerが向いている案件
開発者向け道具、版管理、技術文書、共同開発、資料管理、公開設定などに向いています。利用者が長時間文字情報を読み、複数の状態や変更履歴を確認する製品で使いやすい構成です。
一般消費者向けの健康、旅行、飲食などのアプリでは、技術的で落ち着いた印象が強くなる場合があります。その場合は、部品構造だけを参考にし、画像や配色を対象利用者に合わせて変更します。
| 案件の種類 | 適合度 | 適している理由 |
|---|---|---|
| 開発者向け道具 | 非常に高い | 技術情報と状態を整理しやすい |
| 版管理サービス | 非常に高い | 履歴や差分の表示に適している |
| 技術文書管理 | 高い | 長文とナビゲーションを構成しやすい |
| 一般業務システム | 中程度 | 技術的な印象を調整する必要がある |
| 消費者向けアプリ | 低め | 感情的な表現を追加する必要がある |
7.3 Primerと他UIキットの違い
Pajamasも開発工程管理に強いUIキットですが、PrimerはGitHubの製品操作と公開資料の設計に基づき、コード、差分、履歴の表示に特に向いています。Pajamasはより広い開発工程や継続的な配信管理へ応用しやすい特徴があります。
Atlassian Design Systemと比較すると、Primerは開発者を中心とした専門製品に向き、Atlassianは営業、企画、制作などを含む幅広い職種の共同作業へ利用しやすい構成です。
| 比較対象 | Primerとの主な違い | 選択基準 |
|---|---|---|
| Pajamas | 開発工程全体の管理に強い | コードと版管理ならPrimer |
| Atlassian | 幅広い職種の共同作業に強い | 開発者中心ならPrimer |
| Cloudscape | インフラ設定に強い | ソース管理ならPrimer |
| Carbon | 一般企業製品に向く | 技術者向けならPrimer |
| Fluent 2 | Microsoft環境に強い | GitHub型の操作ならPrimer |
7.4 Primerの導入方法
Primerの公開Figmaコミュニティページから必要なライブラリを複製し、製品用UI、ブランド用UI、アイコンを区別します。管理画面へブランド用の大きな装飾を混在させないよう、用途に合ったライブラリを選択します。
主要な一覧、詳細、差分、設定画面を作り、使用している部品が実装側のPrimer部品に存在するかを確認します。独自部品が必要な場合は、既存の余白、文字、状態の規則へ合わせて追加します。
7.5 Primer導入時の注意点
GitHub内部で使われているすべてのFigma資源が一般公開されているわけではありません。公開ライブラリで利用できる範囲を確認し、内部向け部品を前提に設計しないようにします。
また、アイコンだけで専門的な操作を表現すると、初めて使う利用者には意味が伝わりません。複製、分岐、統合などの操作には文章を併記し、操作後の結果も明確にします。
8. Pajamas Design System
Pajamas Design Systemは、GitLabの製品画面を支えるデザインシステムです。Pajamas UI Kitは複数のFigmaファイルへ分かれ、設計トークン、部品、アイコン、図版、画面パターン、データ可視化などのライブラリを構成しています。
8.1 Pajamas Design Systemの特徴
Pajamasの特徴は、大規模な設計資源を一つのファイルへ詰め込まず、役割ごとに複数のライブラリへ分けていることです。設計トークン、共通部品、製品アイコン、図版、画面パターンなどを必要に応じて有効化できます。
部品の外観だけでなく、Figma変数の使い方、部品の命名、ライブラリ更新、貢献手順なども詳しく整理されています。自社で大規模なデザインシステムを構築する場合の運用資料としても参考になります。
| 特徴の観点 | 内容 | 実務上の利点 |
|---|---|---|
| 複数ライブラリ | 役割別にFigmaファイルを分割 | 大規模でも管理しやすい |
| 開発工程向け | 課題、配信、状態管理に強い | 開発支援製品を作りやすい |
| 運用資料 | 命名や更新手順が詳しい | 自社システム構築の参考になる |
| 設計トークン | Figma変数で値を管理 | 実装との同期を行いやすい |
8.2 Pajamas Design Systemが向いている案件
開発工程管理、継続的な配信、課題管理、権限管理、品質確認、技術者向け共同作業製品に向いています。機能が多く、複数チームが同じ製品を継続的に拡張する案件で効果を発揮します。
一般消費者向けの単純なスマートフォンアプリでは、必要なライブラリや規則が多すぎる場合があります。その場合は、画面構成や状態表示の一部だけを参考にし、全面導入を避ける方法があります。
| 案件の種類 | 適合度 | 適している理由 |
|---|---|---|
| 開発工程管理 | 非常に高い | 状態と作業の流れを管理しやすい |
| 継続的配信管理 | 非常に高い | 複雑な技術状態を表示しやすい |
| 技術者向け共同作業 | 高い | 情報密度と操作性を両立しやすい |
| 一般業務システム | 中程度 | 専門用語と構造の調整が必要 |
| 小規模消費者アプリ | 低め | 導入規模が大きすぎる可能性がある |
8.3 Pajamas Design Systemと他UIキットの違い
Primerと比較すると、Pajamasはコード管理だけでなく、開発工程、配信、品質、運用などの幅広い作業を扱いやすい構成です。PrimerはGitHub型の版管理やコード閲覧、PajamasはGitLab型の統合的な開発工程に向いています。
Atlassian Design Systemは非開発者を含む共同作業へ利用しやすいのに対し、Pajamasは技術者が中心となる製品に適しています。利用者の専門性と、管理する作業の範囲を基準に選択します。
| 比較対象 | Pajamasとの主な違い | 選択基準 |
|---|---|---|
| Primer | コードと版管理に特化しやすい | 開発工程全体ならPajamas |
| Atlassian | 幅広い職種の共同作業に向く | 技術者中心ならPajamas |
| Cloudscape | インフラ設定に強い | 配信工程ならPajamas |
| Carbon | 一般的な企業製品に向く | 開発支援製品ならPajamas |
| Fluent 2 | Microsoft業務環境に強い | GitLab型の工程ならPajamas |
8.4 Pajamas Design Systemの導入方法
最初に設計トークン、主要部品、製品アイコンのライブラリだけを有効にし、必要に応じて画面パターンやデータ可視化を追加します。すべてを有効にすると検索結果が増え、目的の部品を見つけにくくなる可能性があります。
自社の画面を作る場合は、Pajamasの命名規則や変数構造を参考にしつつ、自社業務で理解しやすい名称へ整理します。独自部品を追加するときも、設計トークンを使い、個別の色や余白を直接指定しないようにします。
8.5 Pajamas Design System導入時の注意点
公開資源を閲覧できても、GitLab内部の共有ライブラリや編集権限へアクセスできない場合があります。外部利用者は、公開されているコミュニティ資源の範囲内で利用し、内部の依存関係を前提にしないことが重要です。
また、複数ファイルの依存関係を理解せずに個別部品を複製すると、変数や下位部品が不足することがあります。短期利用では必要部品をまとめた自社用ファイルを作成し、依存元を記録してください。
9. Shopify Polaris
Shopify Polarisは、Shopify管理画面やShopify向けアプリを一貫した方法で設計するためのデザインシステムです。Shopifyの開発資料では、管理画面へ埋め込むアプリにPolarisの部品と設計規則を利用することが推奨され、対象領域別にFigma資源も案内されています。
9.1 Shopify Polarisの特徴
Polarisは、商品、注文、顧客、売上、在庫、設定など、販売者が日常的に利用する管理画面を設計しやすい体系です。Shopify管理画面に近い操作を利用できるため、利用者が別のアプリへ移動しても、操作方法が大きく変わらない状態を作れます。
管理画面用部品だけでなく、購入手続き、顧客アカウント、販売時点情報管理など、対象領域によって利用できる部品やFigma資源が異なります。そのため、Polarisを一つの共通キットとして考えるのではなく、実装する場所に合った資料を選ぶ必要があります。
| 特徴の観点 | 内容 | 実務上の利点 |
|---|---|---|
| Shopify連携 | Shopify管理画面と一貫した操作 | 販売者が迷いにくい |
| 電子商取引向け | 商品、注文、顧客管理に強い | 商取引アプリを作りやすい |
| 対象領域別 | 管理、購入、顧客画面で資源が異なる | 実装場所に合った設計ができる |
| 実装部品 | Web部品として提供される | 複数の開発環境で利用しやすい |
9.2 Shopify Polarisが向いている案件
Shopify管理画面へ組み込むアプリ、商品管理、注文処理、顧客分析、販売支援、在庫連携などに適しています。Shopify販売者が利用する製品では、既存画面と近い情報階層や操作を提供することで、学習時間を減らせます。
購入者向けの一般的な電子商取引サイトでは、Polarisの管理画面用部品を全面的に使用する必要はありません。購入者向け画面では、商品の魅力、購入導線、ブランド表現を優先し、購入手続きなど必要な部分だけ対応資源を利用します。
| 案件の種類 | 適合度 | 適している理由 |
|---|---|---|
| Shopify管理アプリ | 非常に高い | 管理画面と見た目や操作を統一できる |
| 商品・注文管理 | 非常に高い | 電子商取引向け部品が豊富 |
| 顧客アカウント拡張 | 高い | 専用の設計資料を利用できる |
| 一般的な管理システム | 中程度 | Shopify固有の規則を調整する必要がある |
| ブランド重視の商品サイト | 低め | 管理用の印象が強くなる |
9.3 Shopify Polarisと他UIキットの違い
FlowbiteやMaterial 3が幅広いWebサービスへ利用できるのに対し、PolarisはShopifyの販売者体験へ特化しています。Shopify内で動作する製品ではPolarisが有利ですが、Shopifyと無関係な製品では制約が多く感じられる可能性があります。
CarbonやCloudscapeも管理画面に向いていますが、Polarisは商品、注文、顧客といった電子商取引の業務を中心に設計されています。一般的なデータ管理ならCarbon、技術管理ならCloudscape、Shopify販売者向けならPolarisが候補になります。
| 比較対象 | Polarisとの主な違い | 選択基準 |
|---|---|---|
| Flowbite | 幅広いWeb製品へ利用可能 | Shopify内ならPolaris |
| Material 3 | 消費者向けアプリに強い | 販売者管理ならPolaris |
| Carbon | 一般企業の管理画面に強い | 電子商取引ならPolaris |
| Cloudscape | 技術管理画面に強い | 商品と注文管理ならPolaris |
| Ant Design | 一般的な企業管理画面に強い | Shopify固有ならPolaris |
9.4 Shopify Polarisの導入方法
最初に、アプリを表示する場所がShopify管理画面、購入手続き、顧客アカウント、販売時点情報管理のどれに該当するかを確認します。その後、対象領域に対応したFigma資源と実装部品を選びます。
主要画面をShopify管理画面の中へ配置した状態で確認し、アプリだけが過度に目立ったり、別の操作規則を持ったりしないようにします。独自ブランドを強く出すより、販売者が作業を完了しやすい一貫性を優先します。
9.5 Shopify Polaris導入時の注意点
Polaris関連のすべての領域に、同じ公開Figmaライブラリが用意されているわけではありません。販売時点情報管理向けの旧Figma資源が非推奨となり、現在の公開範囲が異なる例もあるため、対象領域ごとの最新資料を確認する必要があります。
また、実装部品の提供方法は更新される可能性があります。設計ファイルだけを基準にせず、使用するShopifyの部品資料と対応しているかを開発者と確認してください。
10. Salesforce Lightning Design System 2
Salesforce Lightning Design System 2は、Salesforce製品やSalesforce上の業務機能を設計するためのデザインシステムです。公式資料では、Figma用の再利用可能な部品、設計指針、実装資源が提供され、設計から実装への連携も重視されています。
10.1 Lightning Design System 2の特徴
Lightning Design System 2は、顧客、商談、担当者、問い合わせ、活動履歴など、互いに関連する業務情報を整理しやすいUIキットです。入力、一覧、通知、状態、アイコンなどを共通規則で利用できます。
Figma用部品と実装資源が用意されているため、設計者が作成した画面をSalesforce環境へ再現しやすい点も特徴です。Salesforce標準画面と独自機能の操作差を減らすことで、利用者が新しい機能を理解しやすくなります。
| 特徴の観点 | 内容 | 実務上の利点 |
|---|---|---|
| Salesforce連携 | Salesforce画面と一貫した設計 | 利用者の学習負担を減らせる |
| 業務情報 | 顧客、案件、履歴を整理しやすい | 営業・顧客管理に向く |
| Figmaと実装 | 再利用部品を両方で提供 | 引き渡しを効率化できる |
| 更新体系 | 新しい設計資源と自動化を提供 | 長期的な製品改善に利用できる |
10.2 Lightning Design System 2が向いている案件
Salesforce上で動作する独自機能、顧客管理、営業管理、問い合わせ管理、承認、社内業務などに適しています。既存のSalesforce利用者がそのまま操作する製品では、独自UIを一から作るより導入しやすくなります。
Salesforceと無関係な一般Webサービスへ利用することもできますが、業務情報を多く扱う前提のため、小規模な消費者向け画面では複雑に感じられる場合があります。
| 案件の種類 | 適合度 | 適している理由 |
|---|---|---|
| Salesforce拡張機能 | 非常に高い | 標準画面と一貫性を保てる |
| 顧客管理 | 非常に高い | 関連情報を整理しやすい |
| 営業・問い合わせ管理 | 高い | 状態、担当者、履歴を表示しやすい |
| 一般的な業務システム | 中程度 | Salesforce固有部分を調整する必要がある |
| 消費者向けアプリ | 低め | 業務画面の印象が強い |
10.3 Lightning Design System 2と他UIキットの違い
PolarisがShopify販売者向け、LightningがSalesforce利用者向けという違いがあります。どちらも既存の基盤へ組み込むアプリで高い効果を発揮しますが、対象業務と利用者が異なります。
Fluent 2やCarbonと比べると、Lightningは顧客、商談、問い合わせなどSalesforce固有の業務情報を扱いやすい点が特徴です。Salesforceと連携しない製品では、より汎用的なCarbonやFluent 2のほうが自由度を確保しやすくなります。
| 比較対象 | Lightningとの主な違い | 選択基準 |
|---|---|---|
| Polaris | Shopify販売者向け | Salesforce上ならLightning |
| Fluent 2 | Microsoft業務環境向け | Salesforce連携ならLightning |
| Carbon | 汎用的な企業製品向け | 顧客・営業管理ならLightning |
| Atlassian | 課題と共同作業向け | 顧客関係管理ならLightning |
| Cloudscape | 技術管理向け | 営業業務ならLightning |
10.4 Lightning Design System 2の導入方法
公式のFigmaキットから必要な部品を有効にし、既存Salesforce画面の中へ独自機能を配置した状態で設計します。単独画面だけを見るのではなく、標準ページから移動したときに違和感がないかを確認します。
設計ファイルには、使用した標準部品、独自部品、状態、入力値を記録します。実装側で対応する部品がある場合は同じ名称を使い、開発者が部品を探しやすい状態を作ります。
10.5 Lightning Design System 2導入時の注意点
Salesforceの旧設計体系と新しいLightning Design System 2を混在させると、同じ製品内で部品の外観や操作が変わります。既存製品を改修する場合は、どの範囲から移行するかを計画する必要があります。
また、Salesforce標準画面に似せることだけでなく、自社業務で重要な情報を正しく優先することが重要です。標準部品を使いながら、項目数や画面構成は実際の作業へ合わせて整理してください。
11. Flowbite Design System
Flowbite Design Systemは、Tailwind CSSを利用するWeb開発と連携しやすいFigma用UIキットです。公式資料では、多数の部品、状態、画面、暗い表示、自動配置を含む設計システムとして提供されています。
11.1 Flowbite Design Systemの特徴
Flowbiteは、ボタン、入力欄、カード、ナビゲーション、表、通知、日付選択、管理画面など、一般的なWeb製品で必要になる部品を幅広く収録しています。Tailwind CSSによる実装を想定しているため、設計上の色、余白、角の丸みを開発側の設定へ対応させやすい点が特徴です。
一般企業の公式デザインシステムほど強いブランド規則に縛られないため、自社の色や文字へ変更しやすくなっています。短期の試作品から長期運用するWeb製品まで、比較的幅広く利用できます。
| 特徴の観点 | 内容 | 実務上の利点 |
|---|---|---|
| Tailwind CSS連携 | 設計値を実装設定へ対応させやすい | 再現差を減らせる |
| 収録部品 | Web製品向け部品が多い | 短期間で画面を作れる |
| 暗い表示 | 表示切り替え用の設計資源を含む | 複数の表示方式へ対応しやすい |
| 変更自由度 | 独自ブランドへ変更しやすい | 幅広い案件で利用できる |
11.2 Flowbite Design Systemが向いている案件
定額制Webサービス、管理画面、会員画面、電子商取引、予約、企業サイトなどに向いています。特に開発チームがTailwind CSSを利用している場合、設計値と実装値を共通化しやすくなります。
ネイティブアプリやApple端末固有の操作が必要な案件では、FlowbiteよりMaterial 3やApple Design Resourcesが適しています。Flowbiteは基本的にWeb製品を効率よく設計する目的で選びます。
| 案件の種類 | 適合度 | 適している理由 |
|---|---|---|
| Tailwind CSS製品 | 非常に高い | 設計と実装の値をそろえやすい |
| 定額制Webサービス | 非常に高い | 管理画面と会員画面を作りやすい |
| 電子商取引 | 高い | 一般的なWeb部品が充実している |
| ネイティブアプリ | 中程度 | 端末固有の部品が不足する |
| 特殊なブランドサイト | 中程度 | 独自の視覚表現を追加する必要がある |
11.3 Flowbite Design Systemと他UIキットの違い
Material 3やFluent 2が特定の設計言語を中心にしているのに対し、FlowbiteはTailwind CSSによるWeb実装との近さが大きな特徴です。ブランド規則より制作効率を優先したい場合に向いています。
Ant Design関連キットと比較すると、Flowbiteはより幅広いWebサイトへ利用でき、Ant Designは企業向けの高密度な管理画面に強みがあります。表や複雑な入力が中心ならAnt Design、一般的なWeb製品ならFlowbiteを選びやすくなります。
| 比較対象 | Flowbiteとの主な違い | 選択基準 |
|---|---|---|
| Material 3 | 強い設計思想と端末対応を持つ | Tailwind CSS中心ならFlowbite |
| Fluent 2 | Microsoft環境に強い | 汎用WebならFlowbite |
| Ant Design | 高密度な企業管理画面に強い | 一般Web製品ならFlowbite |
| Carbon | 大規模企業製品向け | 軽量な導入ならFlowbite |
| Amplify UI Kit | FigmaからReact生成に強い | 手動実装ならFlowbite |
11.4 Flowbite Design Systemの導入方法
Figmaキットを複製した後、Tailwind CSS側の色、余白、角の丸み、画面幅を確認します。Figmaで自由な数値を追加し続けるのではなく、開発側で利用できる値に合わせて設計します。
主要な画面を作った後、開発者と一緒にFigmaの変数とTailwind CSSの設定を対応させます。独自値を追加する場合は、設計と実装の両方へ同じ名称で登録します。
実装例:設計値をTailwind CSSへ追加する
export default {
theme: {
extend: {
colors: {
brand: {
50: "#eff6ff",
500: "#2563eb",
700: "#1d4ed8"
}
},
borderRadius: {
control: "0.5rem"
},
spacing: {
control: "2.75rem"
}
}
}
};
11.5 Flowbite Design System導入時の注意点
無料で利用できる範囲と、有料版に含まれる部品や画面の範囲を事前に確認します。主要画面を作成した後に必要な部品が有料だと判明すると、予算や制作計画へ影響します。
また、初期状態の部品をそのまま使うと、他のFlowbite利用製品と似た印象になります。配色だけでなく、文字、余白、画像、文章表現まで自社向けに整理してください。
12. Ant Design関連Figmaキット
Ant Designは、企業向けWeb製品を構築するための設計言語と実装部品を提供しています。ただし、Ant Design公式の資源ページでは、Figma関連キットの一部が第三者資源として紹介されているため、公式部品と第三者キットを区別して利用する必要があります。
12.1 Ant Design関連Figmaキットの特徴
Ant Design関連のFigmaキットは、表、入力欄、選択、日付、通知、画面切り替えなど、企業向け管理画面で頻繁に使われる部品を豊富に収録しています。大量の情報と操作を一画面へ配置する試作品を短期間で作りやすい点が特徴です。
第三者提供のキットには、Figma変数、自動配置、暗い表示、画面雛形などが含まれる場合があります。ただし、収録範囲、更新頻度、価格、利用許諾は提供元によって異なるため、導入前の確認が必要です。
| 特徴の観点 | 内容 | 実務上の利点 |
|---|---|---|
| 管理画面向け | 表、入力、選択部品が豊富 | 業務画面を短期間で作れる |
| React連携 | Ant Design実装部品と合わせやすい | 開発チームと共有しやすい |
| 画面雛形 | 管理画面の例を利用できる | 初期試作を効率化できる |
| 第三者提供 | 複数の選択肢が存在する | 品質と利用条件の確認が必要 |
12.2 Ant Design関連Figmaキットが向いている案件
Ant Designを利用するReact製品、業務管理、顧客管理、売上分析、在庫管理、企業向けWebサービスに向いています。開発側がすでにAnt Designを採用している場合、設計部品との対応を作りやすくなります。
スマートフォン中心の一般利用者向けアプリでは、情報密度が高く、操作が複雑に見える可能性があります。対象端末と利用者に応じて、余白、文字、表示項目を減らす調整が必要です。
| 案件の種類 | 適合度 | 適している理由 |
|---|---|---|
| Ant Design利用製品 | 非常に高い | 実装部品と対応しやすい |
| 企業向け管理画面 | 非常に高い | 高密度な情報を扱いやすい |
| 分析・在庫管理 | 高い | 表と絞り込みを作りやすい |
| 一般消費者向けWeb | 中程度 | 情報量を減らす必要がある |
| iPhone専用アプリ | 低め | Apple標準操作との違いが大きい |
12.3 Ant Design関連Figmaキットと他UIキットの違い
Flowbiteより企業向けの高密度画面に強く、Carbonより導入しやすい場合がある点が特徴です。ただし、公式Figma資源としての一貫した支援ではなく、第三者キットへ依存する場合があります。
Cloudscapeと比較すると、Ant Designは一般的な企業管理画面に幅広く利用でき、Cloudscapeはクラウドや技術管理へ特化しています。実装側がAnt Designを使っているかどうかが重要な選択基準です。
| 比較対象 | Ant Design関連キットとの主な違い | 選択基準 |
|---|---|---|
| Flowbite | 一般Web製品に使いやすい | 高密度管理ならAnt Design |
| Carbon | より大規模な設計体系を持つ | 軽量導入ならAnt Design関連 |
| Cloudscape | 技術管理へ特化 | 一般企業管理ならAnt Design |
| Fluent 2 | Microsoft環境と親和性が高い | React実装ならAnt Design |
| Material 3 | 消費者向けスマートフォンに強い | 業務画面ならAnt Design |
12.4 Ant Design関連Figmaキットの導入方法
最初に開発側で使用するAnt Designの版を確認し、その版に近いFigmaキットを選びます。見た目だけでなく、利用できる部品、設定値、状態が実装側と一致するかを主要画面で検証します。
第三者キットを採用する場合は、複製日、版、購入条件、更新方法を案件資料へ記録します。提供元の更新が止まった場合に備え、自社で保守する範囲も決めておきます。
12.5 Ant Design関連Figmaキット導入時の注意点
「Ant Design対応」と記載されていても、すべての実装部品と完全に一致するとは限りません。日付選択、表、複雑な入力など、案件で重要な部品を先に比較してください。
また、第三者キットの利用許諾を確認せずに、複数案件や顧客へ再配布しないようにします。無料版と有料版で許可される利用範囲が異なる場合があります。
13. AWS Amplify UI Kit
AWS Amplify UI Kitは、Figmaで設計した部品をAmplify Studioへ取り込み、データと結び付けてReactコードへ変換するための設計資源です。通常のUIキットとは異なり、Figmaから実装へつなげる機能を中心に構成されています。
13.1 AWS Amplify UI Kitの特徴
Amplify UI Kitの特徴は、Figma上の部品を単なる見本として使うのではなく、Amplify Studioへ取り込み、実際のReact部品として生成できることです。文字、画像、一覧などをデータへ結び付け、動的な画面へ発展させられます。
一方、公式資料でも、一般的なデザインシステムのFigmaファイルとは異なり、すべての部品や状態を収録しているわけではないと説明されています。設計資源の豊富さより、コード生成のための構造が優先されています。
| 特徴の観点 | 内容 | 実務上の利点 |
|---|---|---|
| Figmaからコード | React部品を生成できる | 試作から実装へ進みやすい |
| データ連携 | 画面部品をデータへ結び付けられる | 動的画面を作りやすい |
| 拡張可能 | 生成後のReact部品を変更できる | 自社機能を追加しやすい |
| 収録範囲 | 一般UIキットより部品状態が少ない | コード生成目的で選ぶ必要がある |
13.2 AWS Amplify UI Kitが向いている案件
AWS Amplifyを利用するReact製品、短期間の試作品、会員画面、商品一覧、予約、データ管理などに向いています。設計と開発を短い周期で繰り返す案件で特に効果があります。
開発技術がReactやAmplifyと異なる場合は、Figmaからコードへの主要な利点を利用できません。単なるUIキットとして見ると部品が不足する可能性があるため、別のキットを選んだほうが効率的な場合があります。
| 案件の種類 | 適合度 | 適している理由 |
|---|---|---|
| Amplify利用React製品 | 非常に高い | Figmaから実装へ直接つなげられる |
| データ連動型試作品 | 非常に高い | データ結び付けを視覚的に設定できる |
| 会員・商品画面 | 高い | 繰り返しデータを扱いやすい |
| React以外の製品 | 低め | コード生成の利点を活用できない |
| 純粋な視覚試作 | 中程度 | 他キットのほうが部品が豊富 |
13.3 AWS Amplify UI Kitと他UIキットの違い
FlowbiteやMaterial 3が完成度の高い設計部品を提供するのに対し、Amplify UI KitはFigmaからReactコードを生成する流れを重視しています。画面の種類や状態の豊富さより、構造とデータ連携が重要です。
FlowbiteはTailwind CSSによる手動実装と相性がよく、Amplifyは生成されたReact部品を利用する案件に向いています。開発チームがどのように実装するかによって選択が変わります。
| 比較対象 | Amplify UI Kitとの主な違い | 選択基準 |
|---|---|---|
| Flowbite | 手動のTailwind CSS実装に強い | コード生成ならAmplify |
| Material 3 | 部品と設計指針が豊富 | 実装自動化ならAmplify |
| Fluent 2 | Microsoft部品との対応を重視 | AWS環境ならAmplify |
| Carbon | 大規模企業画面に強い | 小さく素早く作るならAmplify |
| Ant Design | 高密度React管理画面に強い | データ生成連携ならAmplify |
13.4 AWS Amplify UI Kitの導入方法
公式のFigmaファイルまたは関連機能を利用し、Amplify Studioで認識できる部品構造を維持しながら画面を作ります。階層名や部品構造を自由に変更すると、取り込み時に正しく認識されない可能性があります。
データへ結び付ける文字、画像、一覧、操作を設計段階で区別します。静的な見た目だけを作った後でデータ構造を当てはめるより、開発者とデータ模型を確認しながら部品を作るほうが安全です。
実装例:Amplify UIのテーマを拡張する
import {
ThemeProvider,
type Theme
} from "@aws-amplify/ui-react";
const theme: Theme = {
name: "project-theme",
tokens: {
colors: {
brand: {
primary: {
80: { value: "#2457c5" },
90: { value: "#173f99" }
}
}
}
}
};
export function App() {
return (
<ThemeProvider theme={theme}>
<main>アプリケーション</main>
</ThemeProvider>
);
}
13.5 AWS Amplify UI Kit導入時の注意点
コードを生成できても、画面幅への対応、アクセシビリティ、読み込み、通信失敗などが自動的に解決されるわけではありません。生成後の部品を実機と複数の状態で検証する必要があります。
また、生成後に開発者が部品を大きく修正した場合、Figmaから再生成すると変更が上書きされる可能性があります。どの部分を自動生成し、どの部分を手動管理するかを先に決めてください。
14. Forma 36
Forma 36は、Contentfulが公開しているオープンソースのデザインシステムです。公式サイトでは、Figmaコミュニティから部品、設計トークン、素材のライブラリを複製し、チームライブラリとして利用する方法が案内されています。
14.1 Forma 36の特徴
Forma 36は、内容管理、記事編集、公開設定、複数言語、素材管理など、編集者が利用する画面を設計しやすいUIキットです。部品、設計トークン、素材が分けられているため、必要な資源だけを利用できます。
React用の実装部品も提供されており、Figma上の設計と実装を対応させやすくなっています。入力や選択だけでなく、情報密度を調整できる部品もあり、長時間利用する編集画面へ適用しやすい構成です。
| 特徴の観点 | 内容 | 実務上の利点 |
|---|---|---|
| 内容管理向け | 編集、素材、公開操作に強い | 管理画面を作りやすい |
| ライブラリ分割 | 部品、トークン、素材を分離 | 必要資源だけ利用できる |
| React連携 | 実装部品を提供 | 設計と開発を合わせやすい |
| 情報密度 | 複数の密度へ対応する部品がある | 作業画面を調整しやすい |
14.2 Forma 36が向いている案件
内容管理、記事編集、配信管理、素材管理、複数言語管理、Contentful拡張機能などに向いています。編集者が長時間利用し、保存、下書き、公開、更新を繰り返す製品で効果を発揮します。
一般消費者向けの閲覧サイトでは、管理画面の印象が強くなる可能性があります。編集側の画面にはForma 36、閲覧側には別のブランド用UIを使い分ける方法が適しています。
| 案件の種類 | 適合度 | 適している理由 |
|---|---|---|
| 内容管理システム | 非常に高い | 編集と公開の操作を作りやすい |
| Contentful拡張 | 非常に高い | 既存製品と一貫性を保てる |
| 素材管理 | 高い | 情報と操作を整理しやすい |
| 一般業務管理 | 中程度 | 内容管理固有の構造を調整する必要がある |
| 消費者向け閲覧サイト | 低め | 管理画面の印象が強くなる |
14.3 Forma 36と他UIキットの違い
Polarisが電子商取引の販売管理、Lightningが顧客管理に強いのに対し、Forma 36は記事、素材、公開状態などの内容管理へ特化しています。編集作業を中心とした製品では、汎用管理画面キットより導入しやすくなります。
Carbonと比較すると、Forma 36は対象業務が限定される分、内容管理に必要な操作を整理しやすい特徴があります。幅広い企業製品ならCarbon、編集と公開が中心ならForma 36が候補になります。
| 比較対象 | Forma 36との主な違い | 選択基準 |
|---|---|---|
| Polaris | 商品と注文管理に強い | 内容管理ならForma 36 |
| Lightning | 顧客と営業管理に強い | 編集業務ならForma 36 |
| Carbon | 幅広い企業製品に向く | 内容管理特化ならForma 36 |
| Atlassian | 共同作業と課題管理に強い | 記事公開ならForma 36 |
| Flowbite | 汎用Web製品に向く | 編集画面ならForma 36 |
14.4 Forma 36の導入方法
Figmaコミュニティから部品、設計トークン、素材のライブラリを複製し、案件で必要なものだけをチームライブラリとして有効にします。すべてを一つのファイルへ複製するより、元の分割構造を維持したほうが更新しやすくなります。
最初に、一覧、編集、公開確認の三画面を作り、入力密度、保存状態、公開状態が対象業務に合うかを確認します。独自部品を追加する場合は、既存の設計トークンと名称規則を利用します。
14.5 Forma 36導入時の注意点
Forma 36はContentful製品の体験を中心に設計されているため、すべての管理画面へ無条件で適用するのは適切ではありません。対象業務に内容の作成、管理、公開が含まれているかを確認します。
また、ライブラリ構成や部品は更新される可能性があります。複製日、使用版、独自変更を記録し、公式更新を取り込む際に差分を確認できるようにします。
15. Twilio Paste
Twilio Pasteは、Twilioの顧客向け製品を一貫して設計、実装するためのオープンソースデザインシステムです。公式資料では、100を超える部品、パターン、雛形に加え、FigmaとReactで利用できる設計資源が案内されています。
15.1 Twilio Pasteの特徴
Pasteは、入力、通知、状態、ナビゲーション、内容なし、通信、顧客対応などの画面を設計しやすいUIキットです。アクセシビリティと一貫性を重視し、部品だけでなく、利用方法や画面パターンも詳しく整理されています。
通信製品では、接続中、送信中、失敗、待機、完了など、多数の状態を明確に伝える必要があります。Pasteはこのような状態設計を考える際に参考になり、通常状態以外の画面を作りやすい点が特徴です。
| 特徴の観点 | 内容 | 実務上の利点 |
|---|---|---|
| 状態設計 | 通信や処理状態を整理しやすい | 利用者の不安を減らせる |
| アクセシビリティ | 利用しやすさを重視 | 品質を維持しやすい |
| FigmaとReact | 設計資源と実装部品を提供 | 引き渡しを効率化できる |
| パターン | 内容なしなどの画面例がある | 状態画面を作りやすい |
15.2 Twilio Pasteが向いている案件
通信管理、問い合わせ対応、顧客支援、メッセージ、通話、通知設定、顧客向け管理画面に向いています。通信状態や処理結果を明確に見せる必要がある製品で特に効果を発揮します。
通信以外の企業向け製品にも利用できますが、製品固有の操作へ合わせた調整が必要です。小規模な一般消費者向けアプリでは、必要な部品だけを選ぶほうが管理しやすくなります。
| 案件の種類 | 適合度 | 適している理由 |
|---|---|---|
| 通信管理画面 | 非常に高い | 接続や送信状態を整理しやすい |
| 顧客対応システム | 非常に高い | 問い合わせと状態を管理しやすい |
| メッセージ製品 | 高い | 会話関連の設計資源を利用できる |
| 一般業務システム | 中程度 | 製品用途に合わせた調整が必要 |
| 宣伝用Webサイト | 低め | 操作用部品が中心になる |
15.3 Twilio Pasteと他UIキットの違い
Fluent 2やCarbonが幅広い業務製品へ対応するのに対し、Pasteは通信、顧客対応、状態変化の多い製品へ特に向いています。内容なし、接続、送信などの状態を丁寧に設計したい場合に参考になります。
Forma 36が内容管理、Polarisが電子商取引、Pasteが通信と顧客対応という違いがあります。業界固有の操作を持つ製品では、汎用キットより業務に近いキットを選ぶことで試作速度を高められます。
| 比較対象 | Pasteとの主な違い | 選択基準 |
|---|---|---|
| Fluent 2 | 一般的なMicrosoft業務環境に強い | 通信状態中心ならPaste |
| Carbon | 幅広い企業製品に向く | 顧客対応ならPaste |
| Forma 36 | 内容管理に強い | 通信と問い合わせならPaste |
| Polaris | 電子商取引に強い | メッセージ製品ならPaste |
| Cloudscape | 技術資源管理に強い | 顧客コミュニケーションならPaste |
15.4 Twilio Pasteの導入方法
外部利用者は、Pasteの設計者向け案内に従ってFigmaコミュニティの部品ライブラリを追加します。利用する書体や変数の表示方式についても説明があるため、ファイルを複製するだけでなく導入手順を確認してください。
主要な問い合わせ画面、会話画面、通知設定画面を作り、通常、読み込み、内容なし、失敗、完了の各状態を確認します。通常状態だけを作って開発へ渡さないことが重要です。
実装例:Pasteを使うReact画面
import { Box, Button, Heading, Paragraph} from "@twilio-paste/core";
export function ConnectionNotice() { return ( <Box padding="space60"> <Heading as="h2" variant="heading30"> 接続を確認できません </Heading>
<Paragraph> 入力内容はこの画面に保持されています。 通信状態を確認してから再試行してください。 </Paragraph>
<Button variant="primary"> 再試行する </Button> </Box> );}
15.5 Twilio Paste導入時の注意点
Twilioのブランド書体やテーマをそのまま利用できない環境では、代替書体と独自テーマを設定する必要があります。外部利用者向けの導入説明を確認し、内部向けの設定をそのまま前提にしないようにします。
また、通信製品向けの部品が豊富であっても、自社製品の業務手順と一致するとは限りません。利用者が確認する情報、対応期限、次の操作を整理し、不要な部品は削除してください。
おわりに
FigmaコミュニティのおすすめUIキットを選ぶ際は、収録部品の数や見た目の好みだけで判断しないことが重要です。Material 3は一般利用者向けのスマートフォン製品、Apple Design ResourcesはApple端末、Fluent 2はMicrosoft環境、Carbonは企業向け管理画面、Cloudscapeはクラウド管理というように、それぞれ異なる利用者と開発環境を想定しています。
また、UIキットを導入しただけで設計と実装が自動的に一致するわけではありません。部品名、状態、設計トークン、実装部品、更新方法をチーム内で共有し、独自変更を記録する必要があります。元部品を分解して個別に編集し続けると、再利用性や更新性が失われるため、可能な限り部品の構造と変数を維持してください。
最終的には、候補を二つか三つへ絞り、実際の主要画面を作って比較する方法が確実です。通常状態だけでなく、読み込み、入力エラー、内容なし、権限不足、暗い表示、狭い画面まで試作し、利用者、開発技術、運用体制に最も適したUIキットを選ぶことが、制作速度と完成品質の両方を高めます。
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